勉強の集中力を高める飲み物と、避けたい飲み物まとめ
勉強の効率を高めたいとき、「飲み物」が集中力に影響することをご存知でしょうか?
緑茶や紅茶、水、炭酸水、コーヒー、ジュースなどさまざまな飲み物がありますが、その中でも勉強に向いているものと、逆に注意が必要なものがあります。
集中力を上げたい時は、飲み物の選び方を意識することが大切です。
この記事では、勉強中におすすめの飲み物と、控えた方がよい飲み物をわかりやすく紹介します。
勉強中の集中力を高める飲み物:紅茶と緑茶
1. 紅茶・緑茶
勉強の合間に紅茶や緑茶を飲むとリラックスできるのは、これらに「L-テアニン」というアミノ酸が含まれているためです。L-テアニンには心を落ち着ける働きがあり、学習時の緊張を和らげてくれます。
研究では、緑茶や紅茶を飲むと水に比べて約1.2倍のリラックス効果が確認されています。
リラックス作用と同時に集中力を高める効果も期待できるため、紅茶や緑茶は勉強中におすすめの飲み物といえるでしょう。
ただし注意点として、カフェインが緑茶には100mlあたり約20mg、紅茶には約30mg含まれています。飲み過ぎると眠れなくなったり、集中力が途切れる原因になるため、適量を心がけましょう。
最近では、ノンカフェインやカフェインレスの緑茶や紅茶も販売されています。カフェインが気になる方は、こうした商品を取り入れるのも効果的です。
2. ビタミンCを含む果物ジュース
オレンジジュースやアップルジュースといった果物ジュースは、ビタミンCを多く含んでいるのが大きな魅力です。
ビタミンCには抗酸化作用があり、疲労回復効果が科学的に確認されています。
そのため、勉強で疲れて集中力が低下したときに、オレンジジュースやアップルジュースを取り入れるとリフレッシュにつながります。
(参照元:日経ビジネス)
つまり果物ジュースは、勉強中に集中力を一気に高める飲み物というよりも、疲労で下がった集中力を回復させたい場面におすすめできる飲み物といえるでしょう。
3. 水・ミネラルウォーター
次に紹介するのは、水やミネラルウォーターです。これはイーストロンドン大学とウェストミンスター大学の心理学部で行われた実験結果に基づいています。
勉強などの知的作業を始める前に500mlの水を飲んだ人は、水を飲まなかった人と比べて反応速度が約14%向上したという研究結果が報告されています。
(参照元:イーストロンドン大学・ウェストミンスター大学の実験結果)
水はカフェインや糖分を含まないため、安心して多めに飲めるのが特徴です。
ただし、紅茶や緑茶に含まれる「L-テアニン」のリラックス効果や、カフェインによる覚醒作用は期待できないため、あくまで基本的な水分補給として勉強中に取り入れるのが効果的です。
4. 強炭酸水
炭酸のシュワっとした刺激は、気分をリフレッシュさせてくれる定番の飲み物です。
アサヒ飲料と慶應義塾大学の共同検証によると、強炭酸水には勉強時の集中力を高める効果があることが確認されています。
(参照元:食品産業新聞社)
(参照元:アサヒ飲料)
ただし注意点として、弱炭酸水では集中力アップの効果は見られず、覚醒度のみが高まることが報告されています。
その点、強炭酸水であれば、覚醒度と集中力の両方を高められるため、勉強中の飲み物としておすすめです。
コーヒーなどカフェイン入り飲み物を勉強中に飲む際の注意点
眠気を感じたときにコーヒーなどカフェイン入りの飲み物を選ぶ人は多いでしょう。
研究では、カフェインを摂取することで反応速度や記憶力が向上し、文章の理解力も高まることが報告されています。
(参照元:ノーザンブリア大学 心理学部・人間認知神経科学の実験)
ただしカフェインには、脳を活性化させ眠気を抑える効果がある一方で、摂りすぎると体のだるさや不眠の原因になることがあります。
特にカフェインの作用は約7時間持続するといわれており、就寝の7時間前には控えることが推奨されます。
さらに、子どもは大人よりもカフェインの許容量が少ないため、摂取には一層の注意が必要です。
カナダ保健省が示す子どものカフェイン摂取上限量は以下のとおりです。
4〜6歳:45mg/日
7〜9歳:62.5mg/日
10〜12歳:85mg/日
参考までに、コーヒーには100mlあたり約60mgのカフェインが含まれています。
一般的なレギュラーカップ(120〜150ml)やマグカップ(200〜250ml)で飲むと、すぐに上限を超えてしまう可能性があります。
とはいえ、適切な量を守れば、眠気を覚まして集中力を取り戻し、反応速度や記憶力の向上につながるメリットも得られる飲み物です。
勉強中に注意が必要な飲み物
1. エナジードリンク
エナジードリンクはカフェイン量が多いため、特に注意が必要です。
250mlあたり約80mgのカフェインが含まれており、低学年の子どもでは1本だけで1日の摂取上限を超えてしまいます。
さらに問題なのは糖分の量です。たとえばレッドブル1本には39gの砂糖(角砂糖に換算すると13個分)が含まれており、集中力どころか血糖値の乱高下で逆に疲労感や眠気を引き起こすリスクがあります。
成長期の子どもや受験生はできるだけ控えるようにしましょう。
2. コーラなどの清涼飲料
一見「ジュース」として気軽に飲まれがちなコーラにも注意が必要です。
350ml缶で約42mg、500mlペットボトルで約60mgのカフェインが含まれています。
糖分も100mlあたり11.3gと多く、350mlで39g(角砂糖13個分)、500mlで56.6gもの糖分を摂取することになります。
カフェインと糖分の両方を摂りすぎると集中力が乱れやすくなるため、勉強中は量やタイミングに気をつけましょう。
水分不足が勉強に与える悪影響
米国コネチカット大学のLawrence E. Armstrong博士らが2012年に発表した研究によれば、水分が不足すると脳のパフォーマンスが低下することが示されています。
水分を十分に摂取しているグループと、体内水分が1.5%不足しているグループを比較したところ、水分不足のグループでは記憶力や集中力が落ちるだけでなく、疲労感や緊張、不安の増加も確認されました。
このことからも、勉強のパフォーマンスを維持するためには、こまめな水分補給が不可欠だといえます。
今回は、勉強の集中力を高める飲み物と、注意すべき飲み物を紹介しました。
カフェインは適量であれば記憶力や反応速度を高める効果がありますが、摂りすぎると逆効果になる点に注意が必要です。
一方で、水や緑茶などは安心して取り入れやすく、疲労回復には果物ジュースや強炭酸水も役立ちます。
勉強に集中したいときは、飲み物の選び方を工夫するだけで大きな違いが出るかもしれません。ぜひ日常の学習習慣に活かしてみてください。
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