高校受験の面接でよく聞かれる質問は?面接時のマナーや注意点を紹介


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高校受験の面接でよく聞かれる質問は?面接時のマナーや注意点を紹介

シリーズ私立中講座

高校受験では、筆記試験のほかに面接が実施されるケースが少なくありません。子どもが初めて面接を受ける親御様のなかには、子どもが不安ではないか、緊張してしまうのではないかなど、心配されている方もいるでしょう。一方で、高校受験の面接は、事前に質問内容を予測できます。そのため、ポイントさえ押さえておけば、スムーズな受け答えができるでしょう。今回は、高校受験の面接でよく聞かれる質問や、マナー、注意点などを紹介します。

目次

高校受験の面接でよく聞かれる質問と回答のポイント

高校受験の面接では、中学校でのできごとや将来の夢などの質問をされることが一般的です。学校によって問われる内容が多少は異なりますが、以下では「高校受験の面接でよく聞かれる質問5つ」と「それぞれの質問に対する回答のポイント」について、解説していきます。
高校受験に備えて、面接でしっかりと受け答えができるよう、回答する際のポイントを押さえておけば、本番で慌てることも減るはずです。

志望動機

よく聞かれる質問の1つが「志望動機」で、ほとんどの面接で質問されます。志望動機は、高校側としても重要視している内容の1つです。志望動機を聞くことで、受験生が持つ熱意を知ることができます。また、高校と受験生との相性を図る意味合いとしても、この質問が活用されます。

志望動機を考える際に大切なことは、高校側がどんな学生に入学してほしいと思っているかを意識することです。この点を意識することで、より効果的な回答ができるようになります。単純に「家が近い」といった理由や、「楽しそう」や「有名」などの漠然とした答えだと、積極性が感じられず、好印象は与えられません。そのため、漠然とした理由ではなく、この高校でなければならない理由をしっかり考えて話すようにしてください。
また、志望動機を伝える際には、簡潔な回答を心がけながらも、自分の熱意を伝えることにも重きをおきましょう。

【志望動機の回答例】
「私が貴校を志望する理由は野球部です。貴校に興味を持ったのは、高校野球の試合を見たのがきっかけでした。私が貴校に入学をしたら、野球部に入り、レギュラー選手となって活躍したいです。また将来は、野球選手を目指しています。そのために、現在も野球部で日々練習に励んでおり、野球に力を入れている貴校を志望しました。」

中学時代に努力したこと

高校受験の面接では、中学時代のエピソードについても質問されます。特に、中学時代に努力したことを質問する高校が多いです。
高校側からすれば、学生の性格がわからない段階で、合格者を見極める必要があります。その際の判断材料の1つとなるのが、中学時代のエピソードです。

努力したエピソードについて質問すると、答えのなかから、受験生の「持続性」や「主体性」がイメージできます。
例えば、中学時代の3年間を通して努力し続けたことを伝えれば、持続性をアピールできるでしょう。他には、チームのために自ら考えて行動したことを伝えれば、主体性のアピールにも繋がります。こういった持続性や主体性は高校生活にも活かせるため、高校側としても把握しておきたい情報だといえます。

さらに、高校側としては、学生がどれだけ頑張っていたのかを知りたいだけではありません。学生が努力した過程で得たものは何か、という点についても知りたい側面もあるのです。例えば、「サッカー部の練習を3年間続けてきましたが、練習が休みになる日を中心に、計画的に勉強時間を確保して、文武両道を意識してきました」といったような回答です。このように、努力した過程も踏まえて質問に回答できれば、面接官により好印象を与えられます。

【中学時代に努力したことの回答例】
「私は、中学校で英語の学習に特に力を入れて励みました。中学1年生までは、苦手意識が強く、勉強も難しかったです。英語への苦手意識がなくなったきっかけは、先生に「発音が良いから自信を持って話してごらん」と言われたことです。英語を話すのが下手だと思っていたのに、発音を褒められて苦手意識が少し和らぎ、自信を持って話すようにしました。そして、もう一度基礎から復習をして英語力をつける学習を続けた結果、定期テストでは90点以上という結果を残せるようになりました。」

高校生活で頑張りたいこと

中学校で努力したことを踏まえて、高校で頑張りたいことは何かについてもよく聞かれます。志望動機と同じく、高校生活をどのように送りたいと考えているかは、高校側としても気になるポイントです。

高校側が、受験生のポテンシャルを踏まえたうえで、高校でどのように力を発揮してくれるかを見極めるための質問であるため、できるだけ具体的な内容を伝える必要があります。例えば、「外国文化に興味があり、高校を卒業したら国際的に活動したいと考えているため、高校では英語を頑張りたい」といった、ストーリー性を持った回答が好ましいでしょう。単に英語を頑張りたいと話すだけではなく、その理由も一緒に話すことで、学校側に熱意を伝えられます。また、その高校でしかできない経験を交えると、より好印象を与えるでしょう。

【高校生活で頑張りたいことの回答例】
「高校生活では、数学や理科について特に力を入れて学習したいです。私は、AIについて興味を持っており、将来は電子工学に関わる大学に進みたいと考えています。貴校では、数学や理科に大変力を入れているカリキュラムがあるため、ここで基礎をしっかり学んで、将来の夢を実現するために学習します。」

長所と短所

長所と短所も、高校受験の面接における定番の質問の1つです。受験生が自分のことを客観的に見られる人物かどうかを判断するための、大切な質問だといえるでしょう。また、短所については、短所を述べるだけではなく、どのように改善していく考えがあるかといった点もポイントとして重視されます。

この質問に関しても、具体的なエピソードを交えて回答することが大切です。例えば、「私は、学級委員長をした経験があり、リーダーシップがあるほうだと感じています」というように回答すると、長所として面接官に伝わりやすくなります。ただ、長所を伝える際は、自慢話にならないよう注意が必要です。

【長所の回答例】
「私の長所は、リーダーシップがあることです。今まで学級委員やイベント実行委員などを務めました。最近では、文化祭実行委員にも推薦されて、クラスみんなの協力もあり、文化祭を成功に収めることができました。」

一方で、短所を伝える際は、短所とどのように向き合っているのか、改善方法を見出す努力をしているかどうかが大切になります。後ろ向きの発言ではなく、ポジティブな発言を意識するとよいでしょう。

【短所の回答例】
「私の短所は優柔不断な所だと思います。何か予定を立てる時も悩んでしまうことが多く、すぐに決断して動けない所は私自身も良くないと思っているため、最近では「すぐ行動」、できるだけ「即決すること」を心がけています。」

将来の夢

高校受験の面接で将来の夢が質問されることもあります。高校側は、将来の夢という質問を通して、受験生が持つ興味や未来に対する希望を把握したいという考えがあるのでしょう。また、高校生活において夢を追求する意欲があるかという点も重視されます。

中学生の段階における将来の夢なので、具体的にまとめる必要はありません。それでも「英語に関わる仕事」、「人をサポートできる仕事」といったイメージを伝えることで、受験生の持つ興味が面接官に伝わります。そのうえで、夢に向かって努力していることをまとめておくことが大切です。例えば「英語に関わる仕事がしたいと思っています。そのため、今は英会話教室に通い、外国人の先生と日常会話ができることを目標に頑張っています」というように回答すると良いでしょう。

【将来の夢の回答例】
「私の将来の夢は、国際会議やビジネスの場などで、同時通訳や遂次通訳を行う通訳者です。私は、小学生の頃から英会話教室に通い、親しんできました。中学生の頃、アメリカに旅行に行った時に簡単な通訳をしてみたことがきっかけで、将来英語に関わる仕事をしたいと思いました。貴校であれば、交換留学や英語に関するカリキュラムが多数あるため、将来仕事をする時に必要なスキルが身につくと考えています。」

高校受験の面接で合格するために気をつけたいマナー

高校受験ではきちんとした受け答えも大切ですが、マナーを守ることも重要です。入室の段階から面接が始まっていると思って、気を抜かないようにしましょう。事前にマナーのポイントを押さえておくことで、自信を持って面接に臨むことができます。ここでは、高校面接におけるマナーについて紹介します。

身だしなみのポイント

面接では、第一印象が大切です。面接官は質問に対する回答だけではなく、身だしなみにも注目しています。例えば、髪型や制服の着こなし方などは、十分に注意しておく必要があるでしょう。ポイントとなるのは「清潔感」です。清潔感のある身だしなみを心がけることで、好印象を与えられます。

面接時の髪型に関しては、パーマや茶髪は避けて、できるだけ落ち着いた印象を与える髪型にするのが好ましいでしょう。また、面接前には制服をクリーニングに出しておくのもポイントです。

入退室時のポイント

面接時によく戸惑ってしまうポイントとして、入退室時のマナーが挙げられます。ドアをノックして入室するだけで、緊張する受験生も多いものです。ドアノックの仕方から面接は始まります。ノックをせずに入室してしまうと失礼にあたるので注意が必要です。

まずは、2~3回ノックをして、面接官の返答を待ちます。「どうぞ」という返答後に入室します。このとき「失礼します」と一言添えるのも忘れないようにしましょう。また、面接室にある椅子に勝手に座るのはマナー違反です。面接官から「おかけください」といわれてから、座るのがマナーとされています。

また、退室時の手順としては、両手をわきにそろえて立ち上がり、椅子の左横に立ちます。しっかり「ありがとうございました」といって、一礼をするのも忘れないようにしてください。その後、背筋を伸ばしてドアまで歩き、ドアの前まで来たら面接官に向き返って「失礼します」と一礼をして退出しましょう。ドアを閉める際には、静かに閉めるように気をつけてください。退出後には、係員が誘導してくれますので、その指示に従い控え室などに移動して終了です。

姿勢のポイント

面接では、姿勢も注目されています。猫背だと自信のない印象を与えてしまう可能性があるでしょう。一方で、のけぞってしまうと横柄な印象を与えてしまいます。背筋をまっすぐに伸ばして、椅子に浅く腰かけるのがポイントです。

目線のポイント

意外と見逃してしまう点が目線です。目線が定まらずあちこち向いてしまうと、面接官に落ち着きのない印象を与えてしまいます。また、目線が下がると自信がない印象を与えてしまうため、この点も注意が必要です。面接官の目を見て話すことで、好印象を与えられます。また、自分の意思や思いの強さが伝わりやすくなるでしょう。

話し方のポイント

面接では、話し方にも注意する必要があります。面接中は、丁寧な言葉遣いをするよう心がけましょう。普段の話し言葉や若者言葉を使うのはマナー違反です。例えば、「まじ」や「やばい」などの普段友達と話すような言葉遣いは、面接の場に適していませんので控えましょう。また、一人称についても「俺」や「僕」、「うち」、「自分」などを使うのではなく、基本的に「私(わたし、わたくし)」を使うようにしてください。

ただ、注意していても、普段から使っている言葉が出てしまう可能性があります。その可能性を極力下げておくためにも、面接前には正しい言葉遣いの練習をしておくことがおすすめです。

また、声の大きさやトーンも意識する必要があります。大きすぎる声で話すと、面接官に圧力を与えてしまいます。一方で、小さな声の場合、はっきりと思いを伝えることができません。こうした声の出し方についても、事前に練習しておくと安心です。

返事のポイント

面接では、返事をするシーンが多くあります。入室を促される際も返事が必要です。返事をする際には、ハキハキと明確な口調を心がけましょう。特に「はい!」という元気のよい返事は、面接官に好印象を与えます。

高校受験の面接でやってはいけないこと

面接を受ける機会がなかなかない場合、高校受験の面接で緊張してしまうこともしばしばです。過度の緊張で、無意識に面接でやってはいけないことをしてしまう可能性もあります。以下に、高校受験の面接でやってはいけないことを紹介しますので参考にしてください。

控え室での私語はNG

高校受験の面接は、控え室から面接室に移動して、順番に行われるのが一般的です。なかには、グループ面接を採用している高校もあります。そのため、控え室には複数の受験生が待機することになります。面接の順番が遅い場合、それに比例して待ち時間も長くなります。暇だからといって友達と大声で話したり、廊下を出歩いたりするのはよくありません。どこで誰が見ているかわからないという心持ちでいましょう。

例文を丸暗記するのはNG

事前に質問される内容を予想して、傾向と対策を立てておくことは大切なことです。ただ、例文の丸暗記するのはよくありません。なぜなら、ただ暗記した言葉を思い出しながら回答すると、感情が入らずに棒読みになってしまうからです。自分の言葉で回答していないことは、面接官にすぐ伝わってしまいます。

また、面接官が出す質問に対して、柔軟に答えられなくなる可能性もあります。多少言葉に詰まったとしても、自分の言葉で思いを込めて伝えることが大切です。必ず伝えたいことだけは必ず覚えて、その他は柔軟に答えられるように練習しましょう。

回りくどい回答はNG

面接官の質問に対しては、わかりやすく、かつ簡潔に答えることを心がけましょう。回りくどい回答をすると、意図が伝わりにくくなります。また、焦って答えようとすると、質問に合っていない回答をしてしまう可能性があります。

まずは、面接官の話をよく聞くことが大切です。そのうえで、すぐに回答するのではなく一旦自分の頭のなかでまとめてから話し始めることで、落ち着いて回答できます。質問の意味がわからなかった場合は、わかったふりをせずに聞き直すこと大事です。

高校受験の面接で効果的な練習法

高校受験の面接は、ある程度傾向が決まっています。そのため、事前に対策をしておくことで、問題なく対応できるはずです。ただ、闇雲に練習をしていても、無駄な時間を過ごしてしまうだけです。ここでは、高校受験の面接で効果的な練習法を紹介します。

面接の練習法①動画撮影をする

自分が話している姿を目にする機会はほとんどありません。自分ではきちんと背筋を伸ばして明確に話しているつもりでも、意外と悪い姿勢で聞き取りにくい話し方をしている場合があります。気づかなかった問題点を改善するために、おすすめなのが動画撮影です。

動画撮影によって、自分を客観的に見ることができます。そうすることで改善点も見えてきます。思春期の中学生にとっては、少し抵抗のある手法ではありますが、面接を突破するための効果的な練習法です。

面接の練習法②タイマーを活用する

面接では、適当な長さで自分の言葉をまとめることも重要です。タイマーを活用して、面接の練習をすることで、自分がどのくらいの時間話しているかが把握できます。長く話しているつもりでも、1分も経過していないということもあります。一方で、簡潔に話したつもりが、5分以上かかっていたという気づきにもなるはずです。面接時間には限りがあるため、回答はできるだけ簡潔にわかりやすく、まとめなければなりません。タイマーを使った練習をすることで時間の感覚が身につきます。

面接の練習法③誰かと模擬面接を行う

学校の先生や塾の講師、家族などと協力して、模擬面接をするのもおすすめです。他人にわかりやすく伝えることができているか、所作はきちんとできているかという面接のポイントを、客観的な立場から確認してもらえます。面接で不安を感じている際には、先生や講師、家族に協力してもらうようにしましょう。

高校受験の面接は、ある程度傾向が決まっているため、事前にポイントやマナーを押さえておくことで十分対応できます。また、高校受験では、面接対策に加えて筆記試験対策も必要です。忙しい中学生活のなかで、面接から筆記試験までこなしていくためには、できるだけ早い時期に勉強を開始させる必要があります。

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