小中学生の宿題は無意味!という論文は、本当?ウソ?


中部地方の教育・受験情報なら中部教育ラボ

小中学生の宿題は無意味!という論文は、本当?ウソ?

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分 です。

小中学生の宿題は無意味!という論文は、本当?ウソ?

宿題は無意味という報道や情報を聞いたことはありますか?
宿題をやっても成績にはプラスにならない、むしろヤル気が下がってしまうというものです。

こういった情報を鵜呑みにして「宿題を無理にやらなくていいんだ」と判断をしてはいけません。

なぜ、こういった「宿題不要説」が出たのか、実際に宿題は効果があるのか順番に説明していきます。

目次
  1. なぜ小中学生の宿題が無意味という噂が出たのか?
  2. デューク大学と論文作者ハリス・クーパー教授は宿題を肯定している
  3. 宿題において注意する点を紹介 効果が出にくい宿題とは
  4. 改めて宿題は大切 宿題をするメリットを紹介

なぜ小中学生の宿題が無意味という噂が出たのか?週間事実報道とDaiGoさんから

なぜ小中学生の宿題が無意味という噂が出たのか?週間事実報道とDaiGoさんから

まず「週間事実報道」というメディアが「宿題は無意味」という記事を出したことで一気に広がりました。

また、メンタリストのDaiGoさんがyoutubeで、「宿題が無意味であることが科学的には示唆されてる件【追加情報あり】」という動画を公開したことから、一気に広まりました。

DaiGoさんは、宿題について動画で以下のようなことを話しています。

・宿題を出す意味がない、宿題を出すことを禁止した方がいい
・小学生においては、宿題の効果がない
・成績が上がるという事実はない、むしろヤル気がなくなる

このDaiGoさんの動画は、多くの論争を呼びました。

DaiGoさんが情報源としたのは、デューク大学のハリス・クーパー教授の論文・研究です。

しかし、この論文についてDaiGoさんが誤訳をしたのではないかとの意見が出ました。

これらのことが本当か嘘か調べようと論文を探しましたが、元となっている論文自体は残念ながら見つかりませんでした。
しかし、論文作者の別の記事を見つけましたのでそちらを紹介します。

デューク大学と論文作者ハリス・クーパー教授は宿題を肯定している

デューク大学と論文作者ハリス・クーパー教授は宿題を肯定している

ハリス・クーパー教授が在籍するデューク大学の研究者は1987年から2003年に宿題に関する60もの調査結果を調べ、宿題は学生の成績にプラスの効果があると結論づけていますし、ハリス・クーパー教授自身も宿題に関しては、下記のような肯定的な意見を述べています。

・調査によると、幼い子供も含め、すべての子供は、学校の宿題を持ち帰ると、よりよく学ぶことができる
・宿題が成功する秘訣は、宿題の内容が生徒のレベルと合っていて家庭の状況に適していること
・また幼児の場合、宿題は短い時間で、自力で解けるものでなければならない
・宿題はまた、保護者に学校で何が起こっているかを見て、子供の学業上の長所と短所について学ぶ機会を与えることができる。
・宿題が適切に与えられている時は、それは良い薬のようなもの。少なすぎると効果がなく、多すぎると事態が悪化する可能性があり、適切な量で子供たちには良い効果を発揮する
・小学生が宿題をするのは、時間管理ができるようになるのと、勉強の習慣を身につける意味がある

このように述べています。
ただハリス・クーパー教授は、宿題がマイナスの効果を発揮することに関しては、一点述べており、宿題が多すぎても成績が高くなる傾向はないということです。

ハリス・クーパー教授によると、宿題の時間の目安としては、1学年につき10分ずつ増やすがよいとのことで、例えば小学1年生ですと10分/日、5年生ですと50分/日、中学3年生だと1時間半/日といった時間になります。

参照:DUKE STUDY: HOMEWORK HELPS STUDENTS SUCCEED IN SCHOOL, AS LONG AS THERE ISN’T TOO MUCH

参照:NEWS TIP: ‘HOMEWORK IS LIKE GOOD MEDICINE’ AND OTHER RESEARCH-BASED BACK-TO-SCHOOL ADVICE

宿題において注意する点を紹介 効果が出にくい宿題とは

論文では宿題においての注意点も紹介されています。

宿題の量が多すぎて時間がかかる

何でも量が多すぎると、取り組む前から大変だなと感じますよね。
宿題は自主性を問われるものですので、特に量が多すぎると思えば、時間と手間がかかると感じ、やる気を失う原因となってしまいます。
小学生低学年のうちは、宿題はあくまで「自分を管理するという目的」と「勉強の習慣づけ」のために宿題に取り組むということを大事にすると良いでしょう。

宿題のレベルが合わず自力で解けない問題がある

宿題が難しすぎると宿題を終わらせることもできませんし、そもそも取り組もうと思えないですよね。
そもそも、宿題には復習の意味があり、学校で学んだことを復習することでより記憶に定着させる目的です。
ですが、宿題が自分のレベルよりも高く、問題が難しすぎると復習になりません。
親に一緒に勉強を見てもらう、先生にわからないところを個別に聞くなどして、わからないところを減らすようにしましょう。

簡単すぎて、解くことに意味がない問題がある

こちらは逆に宿題のレベルが低すぎる場合です。
しかし、反復することによってより覚えることができますので、おろそかにはしない方が良いでしょう。
自分にとって簡単すぎる問題が出てきた時は、サッと終わらせる方が良いでしょう。

改めて宿題は大切 宿題をするメリットを紹介

論文の作者も言うように、改めて宿題は良い効果があることがわかりました。
論文の著者が紹介した内容以外にも、宿題をする効果を紹介します。

授業の内容をより理解できる

例えば、マンガや映画でも2回目に観た時に気づくことありますよね?
これは勉強でも同じように起こります。
授業では、ハッキリとわからなかったことが、宿題をしている時に気づきキチンとした理解に繋がることがあります。
また授業で学んだことを宿題などで繰り返し学習することで、記憶により定着させることができます。

家での勉強を習慣化することができる

家での勉強は大切です。
中学、高校、大学とどんどん学習のレベルが高くなっていきます。
そのため授業中に聞いただけでは、短期的には覚えることもできるかもしれませんが、長期的には覚えることはできません。
ですので、しっかりと知識を身につけるためにも学習時間が必要となるのですが、これを補うのが家での勉強になります。
家での勉強を習慣化するために、宿題は最適なキッカケとなります。
受験勉強の場合、学力向上をしていくために勉強時間を増やさなければなりません。
その際に宿題をして勉強を習慣化していれば、苦も少なく勉強に取り組むことができます。

自立心を養う

子供は大きくなるにつれて、自分で考えて選択をしていく必要があります。
どこの学校に行きたいか、そのためにはどれだけの勉強時間が必要かなど。
また受験勉強は、自立して勉強に向かうことができるかが大切です。
誰も自分の代わりには、勉強できません。
宿題は自立して勉強をするために有効な手段です。
はじめから親が無干渉でもいけません。
でも、干渉しすぎてもいけません。
子供が自立して勉強をしていくようにサポートをして、自立心を育てましょう。

今回の記事はいかがでしたでしょうか?
「宿題が無意味でやらなくていい」ということがないということがわかったのではないでしょうか?
もし、宿題が意味のないもの・効果のないだとしたら、学校や塾が実施しているということはならないと思いませんか?

日々様々な情報が発信されますが、情報を鵜呑みにするのではなくその情報が正しいかどうかを判断することが大切でしょう。
特に常識を破るような意見や発言に関しては、注意する必要があります。
メディアやyoutuberは、多くの人に見られようと情報を発信します。
そのため、できるだけ注目度が高く、インパクトのある情報を選ぶ傾向にあります。

しかし、情報が正しいか間違っているのかは、調べなければ判断ができません。
ですのでこれまでの「常識」と違うという情報が出てきた場合は、色んな意見や情報を集め判断するようにしましょう。

   このエントリーをはてなブックマークに追加
Produced 名進研