私立中学、高校受験での内申点(不登校、欠席日数)の影響について


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「学力勝負!内申点?」 - シリーズ私立中講座④ -

シリーズ私立中講座

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学力勝負!内申点?

学力があっても合格は無理?

どんな家庭が私立中を目指すのだろうか。
一昔前はいわゆる医者や会社経営者など、一部の特別な家庭が目指すとみなされ、そのような家庭でないと中学入試の合格は難しいという間違った噂があった。
もちろん家庭環境、保護者の職業、収入、地域、国籍などで合否が決まることは絶対にない。

中学入試は試験当日の得点で合否が決まる学力勝負!
その他の要素が入ることがない公平な入試だ。
様々な家庭が私立中を目指し、愛知県にある私立中の総受験者数が1万2千名近くに達しているのも、中学入試のこの「公平性」がある。

一方、公立高校入試は中学校の評定である内申点(※1)が重要な位置を占め、いくら学力があっても内申点を上げることができなければ、希望する高校の受験さえできないこともある。
内申点が40未満であれば、いくら学力があっても、地域のトップ校と言われる公立高校の合格はまず無理。
なぜなら内申点と試験当日の当日点の合算で合格判定がされるからだ。

中学入試ではそもそも出願書類に内申書を必要としない私立中の方が多く、また提出しても出席日数のみで成績記入が不要の学校もある。
愛知県の私立中でこの内申書(中学入試では「調査書」と呼ばれる)が必要、不必要の学校は下記の表のようになり、不要や通知表コピー提出の学校の方が多い。

高校入試では全ての高校で内申書の提出が求められる

また、通知表のコピーはどんな内容が記載されているか受験生や保護者も分かるが、内申書は学校で厳封されるためどんな内容が書かれているのか、分からない不安があり、入試当日、思わぬ質問にたじろぐこともある。
病気で欠席日数が多くなった受験生が、当然その理由も内申書に記載してくれていると思っていたが、面接でその理由を問われて動揺した、ということもある。
※1 内申点:中学校の評定、出欠状況、部活や生活面で特筆すべき内容などが記載されており、その内容を受験生は見ることができない。評定は9教科、オール5で45満点。

【調査書の提出状況】

調査書の有無 学校名
調査書は必要ない 海陽、名古屋、南山男子、聖霊、愛知、愛知工業大名電、名古屋国際
通知表のコピー 名古屋女子大、星城、大成、名古屋経済大市邨、名古屋経済大高蔵、中部大春日丘、聖マリア女学院
調査書が必要 東海、愛知淑徳、金城学院、滝
必要でも出欠日数のみ 椙山女学園、南山女子

悩みの内申点

違いが魅力になる

注目しなくてはいけないのは、通知表のコピーや調査書が必要な中学校でも、公立高校入試での扱いと全く異なることだ。
中学入試では参考程度で合否を大きく左右する要素ではない。
公立高校入試では9教科の評定が芳しくなければ、合格は難しく、その点が中学入試と決定的に違う。

【調査書・内申書の扱いの違い】

入試の種類 調査書・内申書の扱い
中学入試 ・試験当日の点数で合否結果がほぼ100%決まる。
通知表のコピーや調査書は合否のボーダーライン上に並んだ際の参考資料。
あるいは入学後の資料。
愛知県
公立高校入試
・第一段階として、内申点と当日点を同じ比率で扱い、その合計点で合否を判定。
・第二段階として、各高校が事前に設定した三つの選抜方法から各高校が選択して判定。
・内申点+当日点
・内申点×1.5+当日点
・内申点+当日点×1.5
岐阜県
公立高校入試
・「中1と中2の各教科の評定の合計値」+「中3の各教科の評定」×2の内申点を使用して判定。
・内申点と当日点の比率は、「7:3」、「6:4」、「5:5」、「4:6」、「3:7」から各高校が選択

公立高校入試では内申点と当日点の扱いが明記され、その選抜方法から、内申点がとれないため、第一志望校を断念せざるを得ないこともある。

岐阜県では中1の内申点も高校入試の合否に加味されることから、のびのびとした中学校生活がスタートできないことが想像され、内申点と学力の扱いが「7:3」、「6:4」の高校では、内申点はとれないが学力が高い生徒は当然不利になる。

また、内申点が必ずしも学力を表しているとは限らない。
高校入試の模試結果を見ると、上位の生徒の内申点が40未満の生徒もいれば、真ん中付近で内申45、44の生徒もおり、ねじれ構造になっている。

理由は平生の学校生活での意欲・関心も重視されるため、いくら定期試験で高得点でも授業へ積極的に参加する姿勢を示さないと、高い評定はつかない。
そのため、学力が高いが内申点がなかなか取れない生徒は難関私立高校を第一志望にする場合が多い。

中高一貫教育の私立中高で高校募集を行う高校があり、そのような高校では中学入試同様に学力勝負の入試が行われている。
また、上の子が高校入試の内申点がとれず苦労したので、下の子は高校入試のない私立中へ進学させる家庭もあり、内申点が私立中選択の理由の一つにもなっている。

欠席数よりも学力

欠席数よりも学力

不登校、病気や怪我による欠席など、欠席日数が多く定期試験を欠席すれば内申点は当然下がる。

一方、中学入試の場合は参考程度のため、欠席の事情がはっきりしていれば問題ない。
不登校の場合でも調査書の提出が必要のない中学校では一切合否に関係なく、調査書が必要な学校でも過去、不登校の生徒も合格している。
中学入試と高校入試のこの差は大きく、中学入試は受験生自身が努力して身に付けた「学力」で合格をつかみとることができる、小学生の意欲を高める入試だ。

以下ページの表もご覧ください。

 中学・高校入試の有無

小学生を鍛える

小学生を鍛える

内申点にわずらわされない、ということは勉強に集中することができる。
集中できれば、いっそう勉強がおもしろくなる。

だから、それに応えるべく、私立中の入試問題はマスコミでも取り上げられるような個性的でユニークな問題が出題され、受験勉強で培ってきた実力を思いっきりぶつけることができる。
大学入試改革で記述問題の導入が話題になっているが、中学入試はもうかなり前から記述問題が出題され、下記のような受験生自身の思考力、表現力を問う問題は数多く出題されている。
ただ、愛知県の公立高校入試の国語では、問題文の段落を要約する記述問題は出題されているが、受験生自身の考えを問う問題は出題されていない。

小学生は自分の実力を試す場として、憧れの中学校生活を夢見て、志望校を目指し中学入試に挑んでいる。

だから受験勉強に励んでいる受験生に悲壮感はない。

小学生に夜遅くまで勉強をさせるのはかわいそうだ、という意見もある。
それは勉強をしている小学生を一度も見たことがない人の見方だ。
小学生は活き活きとしている、夜遅くまで学習してもへこたれていない。
なぜなら高度な内容を学ぶことができ喜び、希望する学校にチャレンジできる意欲があるからだ。
大人の勝手な思い込みで小学生をみては、それこそ小学生がかわいそうだ。
学力勝負の中学入試、将来の日本を背負う小学生の学力と気力を鍛えている。

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