私立中学を受験するきっかけは、家族、友人の影響、系列大学への進学、地元の中学の問題など


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「私立中を目指すきっかけは何?」 - シリーズ私立中講座⑦ -

シリーズ私立中講座

私立中を目指すきっかけは何?

私立中進学を小学校の低学年で決める家庭が多い中、そのきっかけはまさに様々。まとめると次のようになる。

目次
  1. 家庭・周囲の環境
  2. 情報・家庭の方針
  3. 地元の中学校に・・・。
  4. 私立中のフェアに行こう!

家庭・周囲の環境

家庭・周囲の環境

①保護者が卒業生

保護者が私立中出身者であれば、父母、あるいは祖父母の母校へ入学したい、我が子も自分が育った学校へ入学してほしい、という想いが当然おこる。
あるいは、私立中に通っている兄や姉、親戚や同じ小学校の先輩に憧れて私立中を目指すこともある。

保護者が希望することもあれば、子ども本人が望む場合もあり、本人の周囲に私立中出身、進学者がいると、自然と自分も私立中へ進学すると考えることが多くなる。

ただ、どの学校も卒業生の子弟だからと言って、優遇されることは一切ない。
OBやOGにとっては不満なところだが、それだけ私立中入試は公正、公平に行われており、中学受験に多くの志願者が集まる理由にもなっている。

②友人関係、憧れ

①と関連するが、通学する小学校に私立中を目指す生徒、あるいは先輩がいると、その影響から、どんな学校か関心を持ち、自分も私立中へ行きたいと、子ども本人が私立中を目指すようになる。

真新しい制服姿で、公共交通機関を使って通学する私立中生に憧れを持つ小学生も多く、私立中独自の制服や帽子、鞄への憧れが強い。
特に女子生徒は歴史のあるセーラー服、南山中男子部のように私服通学も魅力になっている。
ちなみに日本で一番最初のセーラー服は、金城学院中の制服だったことが、昨年末マスコミで報道された。

情報・家庭の方針

情報・家庭の方針

①周囲の情報から

様々な教育情報があふれ、ネット上でも教育、学校情報のサイトがたくさんあり、その種の情報雑誌も多数ある。
入試の時期になるとマスコミでも中学入試が取り上げられ、保護者の職場でも私立中が話題になることがあり、そこから私立中はどんな学校なんだろう、と関心を持ち始め、学校説明会や文化祭を見学して私立中を志願するようになる。

公立中高出身の保護者は自分の体験から公立へ、と考えていても、子どもたちを取り巻く環境の変化、たびたび報道される2020年の大学入試改革、週刊誌に掲載される難関大学の合格実績ランキングなどから、私立中進学も視野に入れて我が子の教育を考えるようになる。

②レベルの高い学習をしたい・させたい

特に私立中を目指していなくても、もっと高いレベルの学習をしたい、させたい、と考える学習意欲の高い小学生、保護者がいる。
教科書レベルの学習に飽き足らず、もっと深い内容の学習を望む小学生も一定数いる。

算数や理科の奥深い世界を学ぶ楽しさを経験した小学生が、進学塾で勉強を進め、私立中高が数学オリンピックなど、全国的な学問に関する様々な大会で優勝していることを知って、私立中進学を決めることもある。

③系列大学がある

高校入試のない私立中に入学後は、大学入試にも煩わされずに、系列大学に進学して、自分の興味関心のある分野を深め、交友関係も広げながら、ゆったりとした6年間を過ごしてほしいと考える保護者もいる。

特に女子の保護者には多く、金城学院中は約半数、椙山女学園中は約7割が系列大学に進学しており、愛知中からは系列大学の愛知学院大学の歯学部に推薦入学できることも選択理由の一つになっている。
逆に南山中男子部、女子部では、国公立大や首都圏の難関私大に進学する生徒が多く、1割程度しか系列大学に進学しない学校もある。

地元の中学校に・・・。

地元の中学校に・・・。

①問題がある

進学予定の公立中学校に、いじめや学級崩壊など、何らかの問題があり、この環境では我が子に厳しいのでは、と考える保護者が私立中進学を検討し始めるケースがある。

さらに地元の中学校から公立・私立の難関レベルの高校への合格者がほとんどいないことから、

私立中進学を考える家庭もある。
また、少子化により、小学校が1学年20~30名で、地域の中学校も1学年の人数が少なく、団体競技の部活が成立しないことから、1学年の人数が200名、300名以上の私立中で、思いっきり部活も満喫してほしい、したい、という想いから私立中を選択する家庭もある。

②上の子が高校入試で苦労した

高校入試は内申点が合否を大きく左右し、中学浪人はつくらない、という進路指導から内申点によっては、希望する公立高校を受験することができないこともある。

現在、内申点は学力のみで決まるのではなく、興味関心、意欲も加味され、学力が高くても授業態度によっては内申点が取れない場合もある。
例えば、真面目に授業を受けているおとなしい生徒が、積極性に欠けると評価されることもあり、内申点確保はなかなか難しい面がある。
中3生の中では、あの先生の授業の時は、おもしろくない冗談でも笑え、と言われることもあり、内申点確保のために涙ぐましい努力をしている。
そんな中、内申点に苦労した保護者が、下の子は高校入試のない私立中へ、と考えるのは自然な流れだ。

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私立中のフェアに行こう!

フェアに行こう!

まさにきっかけは様々。
私立中が視野になかった保護者が、その教育内容が優れていることを知ったり、我が子から私立中進学をしたいと言われて、どうやって私立中について詳しく知ることができるのか、戸惑うこともあるようだ。
保護者が東海地区以外の出身者であれば、私立中の学校名さえ分からない。
そんな場合は次の方法があり、殊にフェアに参加すると私立中の魅力を体感することができる。
事前予約も必要ないので、是非参加してみよう。

◇まず各県の私学協会のホームページを検索して、各私立中学校の様子を調べてみる。
愛知県では「愛知私立中学サイト 中学校をえらぼう」がある。

7月21日(土)・22日(日)に、名古屋駅前にある「ミッドランドスクエア」で愛知県の「私立中学フェア」が開催され、愛知県の私立中だけでなく一部岐阜県の私立中も参加する。
各学校の説明会、生徒の部活発表、個別相談、制服展示も行われ、多くの私立中を一度に比較検討することができる。

◇岐阜県ではこのような催しものは行われないが、三重県では7月22日(日)に、津市にある「メッセウイングみえ」で、三重県私立中学校フェアが開催される。

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