子供の中学受験に失敗しないためには親の行動が大切!
シリーズ私立中講座
子供が中学受験で合格するためには、子供自身の勉強やモチベーションも大切ですが、同時に親の行動にも注意を払う必要があります。場合によっては、親のいきすぎた行動が子供の中学受験を失敗させる原因になることも考えられます。この記事では、子供の中学受験に失敗しないようにするために、親はどういったことに注意すべきかについて紹介します。
- 目次
中学受験に失敗する主な原因は?
中学受験に失敗する原因はさまざまあります。たとえ、子供がしっかりと勉強していたとしても、失敗する可能性が0になることはありません。子供が中学受験に失敗する原因を事前に把握しておくことで、対策も立てやすくなります。ここでは、中学受験に失敗する主な原因について紹介します。
- ・志望校のレベルが合っていなかった
- ・すべり止めの学校を受験していなかった
- ・入試本番で力を発揮できなかった
志望校のレベルが合っていなかった
中学受験で大切なのは、子供のレベルを把握できているかどうかです。子供が希望する学校が、子供自身のレベルに見合っているとは限りません。レベルが高すぎる志望校を選んでしまうと、中学受験に失敗する可能性は高くなります。そのため、志望校のレベルが明らかに子供のレベルに合っていない場合には、親がその他の選択肢を提案してあげることが大切です。
また、偏差値だけを見て志望校を決めるのも良くありません。中学受験では、学校ごとに問題の傾向が異なります。深く考えて答えを導き出さなければならないような問題が出される学校と、素早い解答力が求められる問題が出される学校とでは、必要なスキルも異なるでしょう。
もちろん、目標を高く持つことは大切なことです。一方で、中学受験を成功させるためには、子供の学力や得意分野を客観的な目線で見ることも大切なことだといえるでしょう。
すべり止めの学校を受験していなかった
中学受験をするにあたって、すべり止めの学校を受験させない親もいます。第一志望だけに集中してほしいという気持ちや、志望校に受かるだろうという過信から、すべり止めを受けさせないことがほとんどでしょう。すべり止めは絶対受けなければならないというわけではありません。ただ、すべり止めを受けないのは、非常にリスクの高い行為であるということを理解しておきましょう。
例えば、すべり止めの学校を受験せずに志望校の受験をすると、子供が絶対に失敗できないというプレッシャーに苛まれる可能性があります。普段なら簡単に解くことができる問題も、過度の緊張によって失敗するケースもあるでしょう。
中学受験ではどんなことが起こるかわかりません。すべり止めの学校を受けておくことで、第一志望の受験で心に余裕が持てるようになります。受験スケジュールによっては、すべり止めに選んだ学校の合格発表が志望校より早いケースもあるでしょう。ここで合格経験を積むことで、子供の自信にも繋がります。そのため、すべり止めを受けることも選択肢として入れておくことをおすすめします。
入試本番で力を発揮できなかった
中学受験は、子供が人生で初めて大きなプレッシャーを感じる機会です。そのため、普段の勉強やテストとは精神状態が異なり、入試本番で本来の実力を発揮できないケースも考えられるでしょう。
特に中学受験を受ける年代は、思春期に差しかかるデリケートな時期です。過度な緊張と思春期特有の情緒不安定な状況が重なり、試験日にパニックを起こす可能性も考えられます。また、会場に漂う緊張感も試験に対する集中力を欠く原因となるでしょう。
中学受験に失敗する子供の親に多い特徴とは
中学受験を実際に受けるのは親ではなく子供です。そのため、メンタルを子供自身が整えることが何より大切になります。とはいえ、日常的にサポートする親の行動や態度が、子供の中学受験に影響する可能性もあり、無意識にしている行動が子供を追い込んでしまうこともあるでしょう。
続いては、中学受験に失敗する子供の親がどのような特徴を持っているかについて紹介します。
- ・子供を叱りつけてしまう
- ・過干渉
- ・プライドが高い
子供を叱りつけてしまう
子供の将来を心配して、ついつい叱ってしまうという親もいることでしょう。しかし、成績が下がったときや、問題が解けないときに叱ってしまうと、子供のモチベーションは低下してしまいます。
また、子供の友達の勉強量や成績と比較するのも良くありません。親としては、子供を鼓舞する言葉としてかけたつもりでも、子供にとってはストレスになる可能性があります。ただ叱るだけでは、子供の学力アップには繋がりません。親の焦りは子供にも影響してしまう可能性があるため、できるだけ寛大な気持ちで見守るように心がけることが大切です。
過干渉
中学受験に限った問題ではありませんが、親が子供に口出ししすぎるのも良くないことです。中学受験は、子供はもちろん親にとっても大きな出来事のひとつです。そのため、これまで干渉してこなかった親が、受験直前になって干渉しすぎてしまうというケースがあります。
中学受験に不安を感じている子供に対して親が干渉しすぎてしまうと、その不安をさらに増幅させてしまうことに繋がりかねません。例えば、模試の結果を気にしすぎたり、勉強の様子を頻繁にチェックしたりすると、子供のペースを乱してしまうでしょう。中学受験を控える子供を持つ親は、過干渉にならないよう配慮することが大切です。
プライドが高い
子供の中学受験にあたって、多く見られるのがプライドの高い親の存在です。子供の意思を無視して、親の見栄だけで難関校や有名校を受験させようとするケースがあります。また、自分の学歴と比較して「自分の子供ならこれくらいはできるはずだ」と、考えを押し付ける親もいることでしょう。
中学校に通うのは親ではなく子供です。そのため、子供が納得して志望校を選ぶことが大切になります。自分から憧れて選んだ学校であれば、子供自身がモチベーションを高く持ちながら勉強に取り組めるでしょう。親は子供の意見を尊重して、客観的な立場でサポートしてください。
中学受験で失敗しないために親ができること
中学受験の失敗には、親の行動が影響することを紹介しましたが、一方で、親の行動が子供の中学受験成功へ導くこともあります。親は子供にとって一番の味方であり、最も近くにいる存在です。中学受験で失敗しないために、親ができる3つのことについて紹介します。
- ・子供の体調管理
- ・環境を整える
- ・褒めて伸ばす
子供の体調管理
親が子供の体調管理を行うことは、中学受験において非常に大切なことです。受検当日に子供が体調を崩してしまうと、どれだけ勉強を頑張ってきたとしても、本来の力を発揮することは難しいでしょう。
特に、受験は寒い時期に行われることが多く、風邪やインフルエンザも流行します。また、受験勉強中は睡眠時間が普段より短くなる子供も多くなるため、病気に対する抵抗力が落ちているケースも少なくありません。受験当日に向けての体調管理は、親がしてあげられるサポートのひとつです。子供が無理をしないよう適度に休ませることも必要でしょう。また、普段の食事で栄養管理をすることも欠かせません。
また、家族全員が風邪やインフルエンザにならないようにすることも大切です。家族が一丸となって、帰宅後の手洗い・うがいを徹底したり、外出時はマスクをしたりなど、体調を崩さないよう対策することを心がけましょう。
環境を整える
受験勉強のほとんどは、家や塾で行われます。特に、自宅の環境を整えることは欠かせません。例えば、家族がいるリビングなどのスペースで勉強するとなると、気が散るものです。そのため、受験期間中は、できるだけ勉強に集中できるスペースを用意してあげることも、親としてできるサポートです。
勉強部屋をつくる場合には、音や温度、明るさについても気を配る必要があります。まず、大切なのが音への配慮です。あまりにも生活音が耳に入ると集中力を欠いてしまうでしょう。そのため、子供が集中力を高められるような環境を用意することをおすすめします。とはいえ、生活音をまったく立てないのも難しいでしょう。そのため、家族側も子供が勉強に集中している時間は静かに過ごすといった配慮が必要になります。
続いて、温度にも気を配る必要があります。受験本番となる時期は、そのほとんどが寒い季節です。そのため、暖房を効かせすぎてしまう可能性も考えられます。暖かい空気は上にたまるため、頭がぼんやりとして眠くなることもあるでしょう。空調を使うときは、適度な温度に設定したうえで、サーキュレーターで部屋全体を均一に整えることが大切です。
また、手元の明るさにも気をつけたいところです。暗くなりすぎず手元に影ができない工夫をしておくことで、子供は勉強に集中できるようになります。
褒めて伸ばす
子供をよく褒めることで、受験を成功に導くことができるでしょう。特に、受験勉強している時期は、子供がナイーブになってしまうことがよくあります。そのような際に子供を褒めることで、子供はポジティブ気持ちを持つことができます。
また、褒めるときは具体的な言葉を使うことが大切です。例えば、「前回よりもこの部分が伸びている」や「解けなかった問題が理解できている」といった内容を伝えてあげることで、結果だけではなく勉強の過程も褒めて認めることに繋がります。
中学受験に失敗しないための塾選びについて
中学受験をする子供の多くは、塾に通って学力を伸ばしていきます。独学で頑張るケースもありますが、塾に通うことで効率良く勉強することが可能です。とはいえ、塾ならどこでも良いというわけではありません。子供の能力を確実に伸ばしてくれる塾を選ぶことが大切です。続いては、塾選びのポイントについて紹介します。
- ・合格実績が豊富
- ・授業の質が高い
- ・子供との相性が良い
- ・生徒や保護者に対するフォロー体制が万全
合格実績が豊富
子供の通う塾を選ぶ際、志望校の合格実績を確認することが大切です。中学受験は学校によって傾向と対策が異なります。そのため、子供が志望する学校の合格実績が乏しい塾は、受験対策が不十分だと考えられます。塾選びの段階で、子供が志望する学校の受験対策となる指導をしているか、また合格人数はどの程度かを確認するようにしてください。
授業の質が高い
お金を払って塾に通わせる以上、学校の授業を超える質を望むのは当然のことでしょう。そのため、講師の指導力や授業内容を確認することも必要なことです。体験入学を設けている塾であれば、授業の内容をある程度確認することができます。
また、問い合わせや面談の際に感じる塾の雰囲気や講師の対応も見逃せないポイントだといえるでしょう。子供に対する接し方や電話でのやり取りから、好感が持てる講師がいる塾を選ぶことが大切です。加えて、すでに通っている友人からの情報を確認することで、塾の様子を把握することもできます。子供が気軽に質問できる環境が整っていて、親とのコミュニケーションもしっかりとれる塾を選ぶようにしましょう。
子供との相性が良い
子供が塾に飽きることなく楽しく通うためには、子供と塾の相性も大切です。保護者の視点だけで塾を選ぶと、子供との相性を見逃してしまいます。子供との相性が悪い塾の場合、子供のモチベーションは低下するでしょう。体験授業や見学といった、子供と塾の相性を見極めるための行動が大切です。
生徒や保護者に対するフォロー体制が万全
中学受験をするための塾選びにおいて、フォロー体制が整っているかどうかは大切なポイントです。フォロー体制が整っている塾であれば、受験に関する情報をこまめに伝えてくれたり自宅学習のサポートをしてくれたりするでしょう。
また、子供に対するフォロー体制も気になるところです。学力はもちろん、メンタル面に関するサポートにも長けている塾を選ぶと、子供も安心して塾に通えるようになります。特に、共働きで子供と向き合う時間が少ない家庭の場合、子供だけでなく親にとっても大きなサポートとなるでしょう。
まとめ
中学受験は一夜漬けでなんとかなるようなものではありません。中学受験を成功させるためには、長い期間の勉強が必要になるため、親としてできることをサポートしていくことが大切です。
ただし、過度に干渉するのは良くありませんので、何事も子供の気持ちを尊重することが大切です。その上で、さりげなくフォローをしてあげることで、子供の学習意欲を高めることができます。家庭学習と塾のバランスをとりながら、中学受験を成功へと導いていきましょう。
名進研では、保護者の声をまとめたページを用意しています。受験勉強のスタートから高校受験終了までの体験記が記されているので、これから子供を塾に通わせたいと考えている方にとって参考になる内容です。ぜひご覧ください。
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