集中力が続く環境のつくり方 勉強机周りと部屋の片付けについて


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集中力が続く環境のつくり方 勉強机周りと部屋の片付けについて

勉強机と部屋の片付けをして、集中力が続く環境にする

今回紹介をするのは、勉強に集中できる環境のつくり方です。
なかでも比較的手軽で、今日からでも取り組める「部屋の片付け」についてご紹介します。
片付けは、勉強に関係がなさそうと感じられるかもしれませんが、勉強机や部屋が片付いているかどうかというのは集中力にかなり影響があります。

人間の脳は視界に入ったものを情報として取り込み、処理をするため、視界に入る物が多ければ脳内で処理される情報が多くなり、負荷がかかり過ぎて集中力が続かなくなってしまうのです。
このことはプリンストン大学心理学部の研究で結果で出ています。
また部屋が散らかっていることにより、人はやらなければいけないことを先延ばしにする傾向があることが、デポール大学 心理学者のジョセフ・R・フェラーリ氏の研究からわかっています。
このことから、子どもがやるべきことを先延ばしせず、勉強に対して集中力を高めてほしいと考えた時、勉強机の周りと部屋の片付けから始めるのも一つの手段と言えます。

目次
  1. 物の量を調整する
  2. 物の定位置を決めた上で、片付けることが鉄則
  3. 勉強に関係しないものは机周りに置かない、勉強に関係するものは机周りに置く

物の量を調整する

まずは物の量を調整する、学期ごとに必要なものは一緒に見直そう

部屋が片付かない理由としては、物が多すぎることが一因としてあげられます。
例えば、子どもの勉強するスペースを見回してみると、使っていないおもちゃなど捨てたり片付けたりせずになんとなく取っておいてしまっているものが部屋に多くありませんでしょうか?
まずやることは非常にシンプルで簡単です。
それらを必要か不要か判別し、不要なものは捨てるか、押入れやクローゼットにしまいましょう。
子どもが捨てたり、片付けたりするのに反対するけれどもなかなか使わないものなどは、お子さまと一緒にルールを決めて段階的に片付けるのも手です。(例えば箱の中にしまって、半年間一度も取り出さなかったものは捨てる、片付けるなど)

子どもにとって、はじめから一人できちんと片付けをするのは、難しいものです。
その一因は、自分に必要な物か、不要な物かの判別がつきにくいためです。
子ども自身で自分にあった片付けのルールをつくっていき、一人で整理整頓する能力を育めるよう、親が子どもに付き添いながら、サポートしてあげるのも効果があります。
また、一人で片付けができない子どもは、「片付けなさい!」と言われても、そもそもどうして片づけなくてはいけないかその理由自体がわかっておらず、なかなか片付けが進まないということもあります。
片付けをするとどんないいことがあるか、説明したり、子ども自身に発見してもらったりしながら、片づけの必要性を理解できるようサポートしてあげましょう。

物の定位置を決めた上で、片付けることが鉄則

物は定位置を決めて片付けることが鉄則

物の置くべき場所が決まっていないからという理由で、部屋が片付かない場合もあります。
物をどこにしまえばよいのかわからなければ、適当な場所に置くことになり、物が見つかりにくくなったり、物が収まらないことが考えられるためです。
そのため部屋を片付けたい際は、まずどこに何を置くかということを明確に決めることが重要です。
ノートや教科書などを、教科別や使用頻度別で分けるために、ファイルフォルダやケースを活用し、置く場所を決めましょう。
どこに何を置くか忘れないためにも、ラベルなどを貼ると良いでしょう。

しかし、ここで気をつけたいことが一つあります。
片付けの手間がかかればかかるほど、面倒になってしまい、片付けなくなることがありますので、できるだけ片付けまでのステップを減らすように工夫するようにしましょう。
例えば、教科書や本類は、重ねて置くと、下にあるものを確認するのも、取り出すのも面倒に感じるでしょう。
他にもフタ付きのフォルダや、ファスナーで閉じるタイプに収納をするのでは、毎回閉める手間が増えるため、使用頻度が高いものは出し入れの手間が増えないものにしまうなどの工夫をしましょう。

机の周りだけでは、物が片付かない、物を置く場所がないのであれば、ラックを使うこともオススメします。
ラックを置くことにより収納スペースが増えるため、自然と片付けやすくなるでしょう。
収納はワンステップで行える、ということが重要です。
子どもは、片付けがあまり面倒だと、やらなくなることも考えられます。
最初のうちは、親も一緒に片付けをして、子どもに片付けを習慣付けましょう。
また、習慣付けするために、子どもと「片付けする時間」を決めるのも効果的です。

勉強に関係しないものは机周りに置かない、勉強に関係するものは机周りに置く

勉強の集中力を妨げ、気が散る携帯電話・スマートフォン、マンガ、ゲーム、雑誌、好きなフィギュアなどは、机周りや視界に入る場所には置かない方が良いでしょう。
それらが視界に入れば、勉強中には気が散って集中力が低下したり、休憩の時にマンガを読んだり、ゲームをして休憩時間が長くなることにも繋がるでしょう。
また、マンガやゲームなどが視界に入ることで、それらの誘惑に負ける可能性が高まるため、できれば視界に入らないようにクローゼットや押入れ内にラックを置くなどの工夫をすることをオススメします。

反対に、勉強に関係する教科書や、辞書、参考書、筆記用具などは、勉強机から手が届く範囲に置くことをオススメします。
これはもし、勉強でそれらのものが必要になった時に、立って取りに行くのでは、集中力が切れる要因になるためです。
ただ勉強机の上は、前述した通り、ものが多ければ集中力が減る要因になるので、机の上はできるだけものを減らすように工夫をしましょう。

部屋を片付けるには、まず物を減らす、物の位置を決めることが重要であることを説明しました。
部屋が片付いた状態をキープするために、シンプルで続けられる仕組みをつくることも重要なポイントになります。
子どもが片付けに慣れていない場合は、一緒に片付けをするようにしましょう。
そうして一緒に片付けることによって、子どもも片付け方がわかり、自分で整理整頓する力が育まれるでしょう。
勉強の環境を整えたいと思われた時に、今回の記事が少しでも役にたっていただければと思います。
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