中学受験の準備はいつから?中学受験を行う上で必要なことについて解説
シリーズ私立中講座
「中学受験はいつから準備すべきなのか?」という疑問は、受験を考えているお子さまを持つご家庭が抱く代表的な疑問の一つなのではないでしょうか。中には中学受験で初めて受験を経験するというご家庭・お子さまも多いことでしょう。いつから、どのように準備を進めていくべきなのか、不安に感じられることはたくさんあるかもしれません。
そこで今回は、中学受験の準備はいつから始めるべきなのかという点を整理した上で、受験における注意点を紹介していきます。
- 目次
中学受験の準備はいつから?
中学受験を検討中のお子さまのいるご家庭では、準備をいつから始めれば良いのかわからない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは準備のタイミングとして目安になる時期を見ていきましょう。その上で、低学年・高学年に分けて、受験準備に必要なことを紹介していきます。
一般的な準備開始の時期とは?
中学受験を意識して準備を始めるのは「小学3年生の3学期」頃が多いと言われています。
その時期を考慮すると、現在お子さまが低学年の場合は、これから本格的に開始する準備に向けて意識を高め、準備するべきことを調べておくと良いでしょう。3年生の3学期の時期を過ぎてしまっている場合は、お子さまのペースも配慮しつつ、できる限り早めに準備を始めるのが望ましいと言えます。
準備を始める時期として小学3年生の3学期頃が良いとされていることには理由があります。まず、高学年から授業の難易度が上がり学習量も増加します。また、その他の習い事に取り組んでいるお子さまも多くいらっしゃるでしょう。これらを考慮しスケジュールを組むと、中学受験に対応できる範囲を学習するためには、3年程の時間が必要になると言われているためです。
また、小学4年生から受験生として本格的に勉強を進めていくために、ご本人・ご家族の意識を少しずつ変えていく必要もあります。そのため、4年生になる前の3年生3学期(1月~2月頃)がベストと言われているのです。
中学受験に向けて必要なこと【低学年】
小学3年生の冬頃を目安に受験準備を始める場合、低学年のうちから物事を考える力、表現する力を積極的に養っていきたいところです。子どもが勉強に積極的になる原動力には、「なぜそうなるのか」といった物事への探求心や思考力、知識欲などが強く影響しています。気になったことを深く思考したり、自分で調べたりすることで学習意欲の向上に繋がり、ひいては学習の点と点を結ぶことにも繋がるでしょう。
そのため、本格的に受験準備が開始する前の低学年は、興味関心の幅を広げ、思考力を養うことで、今後の学習における土壌作りをする絶好の機会と言えます。この機会にはお子さまと積極的にコミュニケーションをとり、クイズを楽しむ、本を読んで感想を述べあう等して、知的好奇心を刺激する時間をつくるのがおすすめです。思考力や探求心を低学年のうちに養うことで、高学年からの勉強にも前向き取り組むきっかけとなるだけでなく、その先の生き方や将来の夢にも繋がるでしょう。
中学受験に向けて必要なこと【高学年】
中学受験合格を目指す場合、高学年では勉強の習慣化、塾通い、勉強しやすい環境づくりをはじめとしたご家庭のサポートなどが重要になってきます。
特に中学受験においてご家族のサポートは欠かせません。お子さまと積極的にコミュニケーションをとり、勉強に関してどんなことに困っているのか、しっかりと寄り添った上で対策をとることが大切です。また、お子さまを追い込み過ぎない接し方をすることも不可欠です。密にコミュニケーションを取りながら適度な距離感を保ち自主性を尊重したうえで、ご家族で協力して、受験に備えましょう。
中学受験をするメリット・デメリット
中学受験の勉強はいつから本気で取り組むべきなのかという疑問点を解決するなら、あわせてチェックしておきたいのが中学受験をするメリットとデメリットです。中学受験を検討しているものの、受験することをはっきりと決断できていないというご家庭も多いでしょう。以下でご紹介するメリットとデメリットを考えた上で、お子さまにとって最も適した選択をしていきましょう。
メリット
中学受験のメリットには以下のような点があります。
・物事をやり抜く力がつく
・知識が増える
・高校受験・大学受験への備えができる
お子さまにとって物事に集中してやり抜く力、継続する力は、今後の成長において重要です。中学受験を経験すれば、合否にかかわらず、その継続力は今後のお子さまの人生の糧となります。
また、知識が増えるという点ももちろんメリットとして挙げられます。中学受験対策として、小学校での基本的な学習より発展的な内容を学ぶことで、難易度の高い問題への取り組み方や根本的な考え方の訓練にも繋がります。受験で培った力を元に、中学以降学習の難易度が上がっても、難しい問題に立ち向かうことができるでしょう。
さらに、高校・大学受験の備えにつながるというメリットもあります。附属高校・大学がある場合は、入学後の進級・進学における勉学はもちろんですが、その先の進路を決定する事にも繋がります。仮に内部進学がない学校だとしても、早いうちから受験勉強を経験しておくことで、受験への耐性や勉強への意識付けに繋がり、高校・大学受験においても比較的スムーズに受験勉強を開始しやすいのではないでしょうか。
デメリット
一方、デメリットとしては以下のような点が挙げられます。
・準備のための費用がかかる
・ご家族のサポートが必須
中学受験に備えるためには、基本的に塾に通うケースが多いでしょう。もちろん受験準備の仕方にもよりますが、塾の月謝、各種教材費や通学における交通費をはじめ、受験料などを考えると、その他の習いごとと比較すると費用が掛かるケースもあります。また、入学後の学費についても、公立中学と比較すると費用がかかると言えるでしょう。
また、受験のサポートによるご家庭の負担が大きくなりやすいことも注意点として挙げられます。家族全体で協力体制を強めていく必要があるため、環境づくりが大変で苦労したという方も少なくありません。
とはいえ、ご家族全体のサポートが必要になるのは今後の高校・大学受験においても同じことが言えます。早いうちから、進学に関して高い意識を持つご家庭内のムードをつくっておくことに越したことはないでしょう。また、大変な点もある反面、受験生活・その後の学校生活でもより大きい学びを得られ、将来の選択肢を広げる事にも繋がります。
中学受験における塾の必要性
基本的に中学受験合格を目指す小学生は、中学受験に特化した塾に通う方が多いでしょう。ここからは、中学受験における塾の必要性について考えていきましょう。
通うことのメリットとデメリット、そして実際に通う場合はいつから入塾すべきなのかも見てきます。
塾に通うメリット
中学受験に向けて塾に通うことには以下のようなメリットがあります。
・中学受験に特化したカリキュラムで学習できる
・中学受験の最新情報が得られる
・周りと切磋琢磨しながら成長できる
・保護者向けのサポートも受けられる
まず、中学受験では、各学校が趣向を凝らした問題作りをしていることから、小学校の学習からより発展的問題や柔軟な考え方を求められる問題が出題されます。得意科目と苦手な科目が大きく分かれている、家庭学習のみで勉強を進めづらい教科がある等の場合は、専門のカリキュラムが組まれ、過去問対策をしっかり行っている塾に通うことで必要科目をバランスよく体系的に学習することができます。更に、地域に特化した塾であればその地域の小学生が受験する私立中学向けのカリキュラムが組まれていることが多く、受験対策としては非常に効果的と言えるでしょう。
また、周りの仲間たちと切磋琢磨しながら成長できるという点も塾に通うメリットの一つです。周りには同じ受験生である同級生がいるため、お子さまのモチベーション維持としても、塾はぴったりの場と言えます。
さらに塾に通うことは、保護者向けのサポートを受けられるという点でもメリットがあります。サポートの仕方や環境づくりにおいてなど、中々相談しづらい受験の悩みについても相談できるため、特にお子さまの受験を初めて経験するご家庭にとっては嬉しいメリットと言えます。
塾に通うデメリット
一方で、中学受験に向けて塾に通うことには以下のようなデメリットがあります。
・塾の費用がかかる
・塾の環境次第では子供の負担になる場合も
やはり費用面は考えておきたいことの一つです。塾に通う以上、費用はかかります。費用を抑えて中学受験に備えるなら、各塾の費用を比較することや、徹底的にサポートして家庭学習のみで受験に臨む必要があります。
また、塾は環境次第では子供にとって精神的負担になってしまうこともあります。
例えば塾のペースについていけないときは、その劣等感や焦燥感が子供の受験モチベーション低下に繋がってしまうケースもあるでしょう。また、遊ぶ暇もないほどに塾にたくさん通わせれば、息抜きするタイミングがなく負担を感じやすくもなります。
塾の環境がかえって子供の負担になるといった状況を避けるためには、やはり重要なのは信頼できる塾選びです。以上のようなメリットとデメリットを考えた上で、入塾のタイミングや選び方のポイントもしっかりと押さえておきましょう。
入塾はどのくらいからするのが良いのでしょう?
入塾のタイミングは一般的に小学3年生の春休み頃~小学4年生頃の方が多くいらっしゃいます。
塾費用節約を目的に6年生からのタイミングで入塾するのはあまりおすすめできません。前述したように、中学受験の対策は一般的に3年間程の期間をかけて計画的に進める必要があるため、受験先の学校との学力差分にもよりますが6年生に開始となると内容を詰め込むことになってしまう事もあり、お子さまがついていけなくなってしまう可能性もあります。学習におけるモチベーションが元々高いお子さまでしたら問題ないかもしれませんが、高いやる気を維持するのも大変になるため、いつから入塾すべきなのか考える際には、小学4年生頃を目安にしておきましょう。
また、先述したように小学校の低学年からできる準備もあります。知的好奇心を刺激するようなきっかけ作りや、環境作りをすることの他、小学校の低学年から塾に通うことで本格的な受験勉強が始まる前に思考力を培ったり、勉強習慣を身につけたりすることができるため、早いうちから入塾を検討するのも良いでしょう。
塾を選ぶ際に見るべきポイント
中学受験に向けた塾選びの際には、以下のようなポイントを重視するのがおすすめです。
・合格実績
・カリキュラム
・サポートの充実度
・通いやすさ
・費用
やはり受験予定の中学の合格実績をたくさん持っている塾は信頼性が高いため、人気もあります。安心して子供を任せられると感じる保護者は多いでしょう。その上でカリキュラムの内容やサポートの充実度を見て、お子さまに合っているのかどうかを見極めることが大切です。
また、通いやすさも塾選びにおいて重視しておきたいポイントの一つです。あまりにも遠方の塾を選んでしまいで通うのが大変だと、お子さまも疲れてしまいます。ご家族が送り迎えする場合も、負担は大きくなりやすいため、通いやすさについては考慮する必要があります。
これらのポイントをチェックした上で、費用面も考慮し、事前に塾や学校見学をして環境が合っているかを調べて選ぶことが大切です。
中学受験を行う上での注意点
お子さまが中学受験をする場合は、お子さまご自身の学習の他、ご家族の事前の下調べや事前準備が欠かせません。ここからは、中学受験を行う上での注意点を解説していきます。以下の点をあらかじめチェックし、受験に向けて万全に整えていきましょう。
中学受験は家庭でのサポートが鍵に
中学受験は、家庭でのサポートが何よりも鍵となります。家族全体で協力して中学受験を応援してあげられること、その環境づくりが大切です。
サポートは勉強面・精神面、どちらも欠かせません。勉強面のサポートについては、「勉強するのは子ども」とは思わず、一緒に理解を深め、難しい問題にお子さまと一緒に向き合っていくことが重要です。
また、特に大事になってくるのが精神面でのサポートです。
受験勉強中はお子さま自身もナイーブになりやすいものです。お子さまの考えを肯定し、モチベーションを引き出すサポートをするのは保護者の役割と言えるでしょう。テストの点数が低くても、「この前よりできていてえらいね」と成長を褒めたり、勉強を頑張って将来何になりたいのか一緒に夢を膨らませたりなど、精神面でのサポートは家庭全体で常に行っていくべきでしょう。
必要な費用は早めに把握する
子供の中学受験準備を万全にするためには、あらかじめかかる費用を把握しておくことも大切です。中学受験の準備から実際の受験までには、主に以下のような費用がかかります。
・受験料:およそ20,000円
・塾費用:200~300万円(※4年生から通った場合)
これらの塾費用の中には定期テストや模試、塾の教材費なども含まれますが、その他に教材を塾以外で購入する場合などは、さらに費用がかかることも考えられます。費用の目安も事前に把握しておき、塾選びやいつから塾に通うべきなのかの判断に活かしていくと良いでしょう。
まとめ
中学受験を考える際には、いつから準備すれば間に合うのかタイミングに迷うものです。一般的には3年生の終わり頃が望ましいと言われていますが、より準備を万全にするなら、低学年のうちから考える力を育てておくことに越したことはありません。
また、いつから塾に通うべきなのか、そもそも塾に通う必要性はあるのかなど、中学受験を控えるお子さまのいるご家庭では不安に感じることは多々あります。準備のタイミングや費用、入塾のメリットなどは事前に把握しておきましょう。
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