中学受験合格から中学入学まで


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合格後から中学入学まで

シリーズ私立中講座

中学受験合格後から中学時入学まで

三つの時期

中学入試がひと段落すると、終わったという安堵感と受験勉強から解放され遊びに熱中する子供たちも多くなる。
しかし、これから4月入学までの約二か月間の過ごし方が、中学校生活を順調にスタートできるかどうか、学習を円滑に進めることができるかどうかを左右する。
私立中の先生方も中学高校6年間の重要な時期として、次の三つの時期を挙げられる。

  • 1.合格後から中学入学までの時期
  • 2.中学から高校へ上がる時期
  • 3.高校3年生の時期

 特に最初の合格後から中学入学までの時期に遊びに熱中しすぎて、中学校の学習がスタートした時に受験勉強で培った学力が大きく低下し、私立中の学習についていけなくなる生徒もいることは、私立中の先生方も指摘される。中学校の学習を好スタートできるポイントを紹介しよう。

精神面

手綱を取る

①手綱を取る

 低学年から3~4年間、受験勉強に没頭して、念願の第一志望校に合格した親子の喜びは天にも昇る気持ちだ。
これまで頑張ってきたのだから、入学までは本人の好きなようにさせよう、と思うのは自然な親心だろう。それも大切だが、本人の自由にさせるとその反動は大きく、遊びに没頭して修正が大変になることもある。
あるいは暇をもてあまし燃え尽き症候群のような状況になってしまう場合もある。
そうならないように親がしっかりと手綱をとることが大切だ。また保護者自身もこれまでの塾への送迎、お弁当作り、プリントの整理、健康管理などからの解放で、虚脱状態にならないように、ご自身の精神的ケアも忘れてはいけない。

②気分転換と区切り

 ただ中学入試が終わり、「さあ遊ぶぞ!」と思うのは自然の姿で、解放感から思いっきりはじけるのは小学生にとって必要なこと。
親としてはせっかく身に付いた学習習慣を「途切れさせたくない!」と思うが、気分転換の時期が全くないのも不自然な状態になる。
入試が終了したら旅行に行くなどの家庭も多く、これまで受験勉強を頑張ってきたねぎらいのためのイベントはあった方がよい。受験生だけでなく家族にとっても一つの区切りとなり、新たな気持ちで中学校生活を迎えることができる。

③入学する学校が第一志望校

 中学入試は全員が第一志望校に入学できるとは限らず、中には第二、第三志望の中学校の場合もあり、どうしても落胆の気持ちを持ってしまう。
その時、親がその気持ちを子どもの前でだすのは絶対にNG!
親を悲しませてしまった、という後悔、自分に対してもどかしい気持ちを持つようになり、入学する学校へ適応するのに時間がかかってしまうこともある。
「受験勉強を頑張った! あなたを受け入れてくれた学校があなたの第一志望校!」と励まして、まず親も子どもも気持ちを切り替えることが必要だ。

④スケジュール作りと時間制限

スケジュール作りと時間制限

 一番困るのはゲーム三昧と運動不足。
ひたすらゲームに集中して、これまでの生活・勉強のリズムが崩れてそのまま中学校生活に入ること。
中学校は自主性を重んじる教育となり、小学校での学習と異なり、ある程度自己管理が必要となる。
その時にリズムが崩れたままではスムーズに中学校生活に入っていけなくなる。規則正しい生活が送れるようなスケジュール作りのために、まずゲームは時間制限を設ける必要がある。また運動不足で体調不良とならないように、これまでの運動不足を解消するために、野外で体を動かすことを心掛けたい。

学習面

毎日の学習

①毎日の学習

気分転換が終わったら、私立中学校からだされる課題、これまで取り組んできた漢字や計算の学習は毎日続けた方がよい。
課題は読書感想文、英語の基本的な知識、調べ学習など、数日で終わることが多いため、学習の基本となる漢字と計算の学習は毎日続ける。苦手な科目は少しずつでもいいので、これまで学習してきたテキストの問題を解いておくと、中学校の授業内容が分かりやすくなる。苦手な科目を少しでも解消しておく、あるいはそのままにしておく、では4月からの学習の理解度に差が生まれてしまう。

②英語の準備

 初歩的な内容は小学校の授業でふれていても、文法の細かいところまでは学習していない。
入学前に英語の勉強は必要ないと説明する私立中も多いが、実際私立中の英語の授業は、最初は基本的な内容の学習から始まるが、ある程度進むと一気に文法の高度な内容を学習する中学校も多く、そこでつまずいてしまうこともある。
中1の文法事項などは事前に準備しておくと中学校の学習に取り組みやすくなる。

③本を読む

 受験勉強で膨大な知識が身に付いており、それを土台にして知的好奇心を広く深く育てるためには読書は欠かせない。
これまで確保できなかった読書の時間、物語、理科や社会に関する説明的内容の本をどんどん読む時間をとりたい。
例年、中学入試で読んだ国語の長文の続きを読みたい、という受験生も多く、中には入試で取り組んだ国語の長文の続きがどうなったのか、物語文の親子、友達関係がその後どうなったのか、気になって合格後、早速読んだという受験生も多い。合格した学校で出題された国語の長文の出典の本をそろえてあげるのも、読書に親しむきっかけとなる。

④体験も必要

 受験勉強時代にできなかったこと、旅行だけでなく科学館や博物館など、理科や社会に関する施設の見学、歴史の名所旧跡に行く。
また家庭でお母さんの家事の手伝い、友達と一緒に遊ぶということも受験勉強に集中した心と頭をほぐしてくれる。スーパーへ親子で毎日の食材を買いに行く日常のちょっとした一コマの体験も、これまで受験勉強に集中してきた受験生にとっては新鮮な体験になる。
ディーズニーランドに行くのもいいが、身近な生活体験、見聞を広めるような機会を持つことは、豊かな中学校生活につながっていく。

⑤通学の下見

 バスや電車などの公共交通機関で通学し、1時間以上、あるいは新幹線通学する生徒も出てくる。
まだ12歳の小学生にとって、大きなカバンを持ち朝のラッシュにもまれて通学するのは、慣れるまでに時間がかかり、入学当初は通学中に気分が悪くなり、駅員の方のお世話になる生徒もいる。
実際に通学する時間帯に教科書などの荷物を持って学校まで行く下見は複数回した方が良い。
途中気分が悪くなったらどうするか、どこで下車して休憩するか。あるいは交通機関が事故などでストップして帰れなくなったら、どのように対処するか、他の交通ルートの下見などを入学前にしておくと、親子ともども安心して4月を迎えられる。

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