運動は勉強に効果アリ!記憶力、判断力、ヤル気が上がる


中部地方の教育・受験情報なら中部教育ラボ

運動は勉強に効果アリ!記憶力、判断力、ヤル気が上がる

運動は勉強に効果アリ!記憶力、判断力、ヤル気が上がる

最近ヤル気が出ない、勉強ややりたいことがなにか思うように進まないといったことはないでしょうか?
記憶力を上げたい、判断力を高めたい、またはヤル気を上げたい…そんな時にオススメなのが今回紹介する「運動」です。

体を動かすことで気分がスカッとしたという経験は、ほとんどの方がしたことがあると思いますが、研究によって記憶力、判断力が高まり、気分の改善が行えることが明らかになっているのです。
今回は本や論文からの紹介と、記憶力、判断力、ヤル気が上がるための運動について紹介いたします。

目次
  1. 運動は記憶力、判断力が上がる
  2. 運動には、不安を軽減させヤル気を向上させる効果がある
  3. 勉強における判断力や記憶力のアップ 効果が見込める運動量とは

運動は記憶力、判断力が上がる

運動は記憶力、判断力が上がる

運動によって、集中力、記憶力が上がることが、アンダース・ハンセン氏著「一流の頭脳」では紹介されています。
この本ではスウェーデンのノーベル賞選考機関「カロリンスカ研究所」の研究結果がまとめられておりエビデンスがあるものとして信頼がおけるものです。

この本で書かれているのは、運動と言っても毎日何時間も過酷な運動をする必要はなく、1回20分~30分のウォーキングやランニングを週に2~3回程度することで効果が十分であるとのことです。
後述しますが、子どもの場合ですと無理に運動を取り入れなくても日々の遊びや体育の時間も含めれば、比較的簡単に運動を取り入れられやすいのではないかと思います。

またこの本以外にも運動が記憶力を向上させることが、筑波大学の研究からもわかっています。
参照:朝日新聞「10分間の運動で記憶力アップ 筑波大、学生実験で確認」
こちらは、10分間エアロバイクで運動をしてもらって、記憶力が向上するかを調べた実験ですが、運動をしたあとの方が5.5%正答率が上がっていることが結果が出ました。

また筑波大学の他の実験では、運動によって認知機能が高まることもわかりました。
参照:筑波大学「運動で頭スッキリ 短時間の中強度運動が認知機能を向上させる脳内基盤を解明」

こちらも同様に10分間のペダリング運動によって50人の男女に運動をさせた結果を測定しているのですが、認知機能が高まった結果が出ています。
認知機能が高まり判断力も上がれば、勉強における正答率も上がることが見込めるでしょう。

運動には、不安を軽減させヤル気を向上させる効果がある

運動には、不安を軽減させヤル気を向上させる効果がある

運動によって勉強に必要な集中力や記憶力が上がることはわかりましたが、運動が精神面にもよい効果をもたらします。
運動によって精神面の向上の結果が出たことは、下記の実験からわかっています。

参照:畿央大学 ニューロリハビリテーション研究センター「運動によるセロトニンシステムの活性化が不安を軽減する」

こちらの実験では、運動をした際に出るセロトニンが気分の向上や不安感の軽減に関わっていると考え実験がされています。
30分間のペダリング運動(自転車こぎ)によって、気分があがったとのアンケートの他に、セロトニンの値を測定しています。

また前述した「一流の頭脳」にも、運動によって不安感も軽減させることが書かれております。
運動の種類では、ウォーキングなどの運動よりもランニングなどの負荷の高い、心拍数が上がる運動の方がより不安を軽減させる効果があり、うつ病などを防ぐ効果もあるとのことです。
ですので、「勉強をしないといけないことはわかっているけれど、ヤル気がでない」という時や「受験シーズンに合格ができるか不安でしょうがない」という場合にも運動をすることで改善が見込めるでしょう。

勉強における判断力や記憶力のアップ 効果が見込める運動量とは

勉強における判断力や記憶力のアップ 効果が見込める運動量とは

では、実際にどれだけの量の運動をすればいいの?ということですが、

・判断力や記憶力を高めるには10分以上のペダリング(自転車漕ぎ運動)あるいは 20~30分以上のランニング
・不安を軽減する際には30分以上のペダリングあるいは 20~30分以上のランニング

これらの心拍数を上げる運動を週に2~3回すればいいということです。
ただなかなか外に出ることが難しいようでしたら、例えば20分以上のランニングマシーンやエアロバイクなどをすることも良いでしょう。

子どもが学校に通学をしている場合でしたら、体育の時間を含めて考えるのもよいでしょう。
体育でしたら、運動の内容によって変わってくるかもしれませんが、ランニングや水泳でしたら、20分以上運動をして心拍数も上がっているでしょう。
また体を動かすのですから、外遊びも当然含まれます。
鬼ごっこや隠れんぼ、ドッジボールなどの遊びで息が切れるぐらい、20~30分思い切り遊んでいるようでしたら問題ないといえるのではないでしょうか。
またクラブ活動をしている子どもについても、週に2~3回ランニングなど心拍数が上がるような運動をしていれば問題ありません。

運動によって判断力や記憶力が上がるばかりでなく、不安も軽減され、ヤル気も出てくるのであれば、運動をしてみようさせてみようと考えられた方も多いのではないでしょうか?
研究結果を中心に紹介しましたが、大人子どもに関係なく効果を発揮します。
そのため仕事の効率アップ、ヤル気の向上などを考え、子どもと一緒に運動を取り入れるなどもよいのではないでしょうか?
【参考文献】
早稲田大学
「運動が認知機能へ及ぼす影響」
「運動が計算課題遂行に及ぼす影響と脳機能計測法によるメカニズムの検討」
アンダース・ハンセン氏著「一流の頭脳」

   このエントリーをはてなブックマークに追加